佐渡海洋深層水供給ステーション
海洋深層水の原水を各装置へ送り、加工した水を配給するのが、佐渡海洋深層水分水施設です。
ここで処理されて原水、淡水、濃縮海水など、いくつかの海洋深層水に分けられますが、その過程をご紹介します。
※逆浸透膜(RO)装置とは?
海水から膜を使い淡水を生産するための造水装置です。
海水をRO装置に通すと、海水中に含まれるさまざまなイオンやNa、Cl、Ca、Mgなどが除去された淡水と様々なイオンが濃縮された状態の濃縮海水と呼ぶ2種類の水が出来ます。
世界における海水の淡水化装置の主流はこのRO膜です。RO膜は、水に溶け込んでいる様々な物質を除去できることから、災害時には川の水をすぐに飲料水にすることができます。
※電気透析(ED)装置とは?
海水から膜を使い淡水を生産するための造水装置です。EDはイオン交換膜の選択的なイオンの透過性とイオンの電気泳動を利用した膜分離法です。原理は陽イオンを透過させるが陽イオンを透過しにくい陽イオン交換膜と、その全く逆の性質をもつ陰イオン交換膜を多数配置し、直流電気を通すことで、陽イオンと陰イオンを除去します。
この装置では主にNaClを除去して、海水中に含まれるその他のミネラル分を残した脱塩水(高ミネラル水)と、NaClが主体の塩水の2種類の水を生産します。
ちなみに、一般に食卓塩として売られている塩はこの塩水を利用して製造されています。