佐渡海洋深層水とは
海洋深層水とは、一般的に太陽の光が届かない水深200〜300メートル以深の海水を呼んでいます。
そこでは、植物性プランクトンによる光合成が行われませんから、バクテリアの分解力によって無機栄養塩類が蓄積され、栄養分が豊富な海水へと変化します。
また、太陽光が届かないため、水温は年間を通じて低く一定で、比重が異なる表層水とは混じらず、清浄性が保たれています。地球上に存在する海水の約95%が海洋深層水であり、さらに海流巡回によって自然再生されるため、これからの資源として注目されているのです。
海洋学的には、水深数千メートル以下の海水を呼びますが、この海洋深層水には海洋大循環説もあります。
グリーンランド沖や南極近くのウェッデル海で冷却され沈降した海水が、大西洋、インド洋、太平洋の深層をゆっくりと流れ、ハワイ島周辺で湧き上がってきます。
グリーンランド沖で沈降した海水が太平洋にふたたび湧昇してくるまではなんと約2000年かかると言われています。
これと同じように日本の周囲にも海水の沈み込みと上昇による循環があります。日本海では日本海固有水、太平洋側では北太平洋中層水と呼ばれ、区別されています。
海洋深層水の量はどれくらい?
私たちが住む地球は全表面面積の約3割が陸地、残り7割は海水です。
地球上に存在する海の約98%が海水で、さらにその95%が深層水に相当します。
つまり、地球上の水の90%が海洋深層水です。
海洋深層水はどうしてできるの?
冷たい風にさらされた海水は表面が氷になります。
氷が増えると回りの塩分が濃くなります。塩分が濃くなると重くなり、下に沈んでいきます。これが海洋深層水になります。
海洋深層水は再生する循環型資源とも呼ばれており、上手に使えば永遠に使うことができる資源です。
日本の海洋深層水:日本海固有水について
ここまでは世界を含めた一般的な海洋深層水について説明してきました。
ここでは、日本海の海洋深層水について注目してご説明します。
日本海の海層水は「日本海固有水」と呼ばれています。
ウラジオストック近海を発源海域とし、冬季の冷却と蒸発によって高密度化した水の塊が、深さ1000mlに達する鉛直混合によって生産されたもので、反時計周りに循環しているといわれています。